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ロンドン2024年6月 20日

コスト効率に優れたEAF QuantumがTYASAで稼働開始から10年のマイルストーンに到達

  • 初のEAF Quantumは、10年前にメキシコのTYASAで稼働を開始  
  • エネルギー効率が良く、信頼性の高い操業により、現在までに77,000回のヒートを達成  
  • 世界中で稼働中のEAF Quantumは15基、さらに現在も建設中  

 

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)がメキシコの鉄鋼メーカー Talleres y Aceros S.A. de C.V.(TYASA)のイスタクソキトラン(Ixtaczoquitlan)拠点に建設した世界初のEAF Quantum がマイルストーンに到達しました。 この電気アーク炉(100トン)は、2024年5月7日に操業開始から10年となり、総ヒート回数約77,000回、総生産量約800万トンの実績を達成しました。 

 

TYASA Co- CEO、Oscar Junior Chahin氏談 「プライメタルズ テクノロジーズとともに、この節目を祝うことができて嬉しく思います。2014年当時、製鋼設備への投資における私たちの明確な目標は、消費電力の少ないEAF Quantumの導入により操業コストを抑えつつ、年間生産量を大幅に増加させることでした。 10年経った今、目標が達成され、EAF Quantumは信頼性と効率の両面で私たちの期待を上回っていると喜んでいます。」

運転コストの低減

多くの技術革新がEAF Quantumの性能を目覚ましいものにしています。 スクラップ予熱システムは、スクラップが冷えた状態で装入される従来の電気アーク炉に比べて、通電時間を短縮します。 この技術は、生産プロセスで発生する排ガスを利用するため、スクラップの溶解に必要なエネルギーが少なく、 操業コストとCO2排出量を削減します。 
EAF Quantumの消費電力は、1トン当たり毎時300キロワット未満です。通電時間29分以内に運転を開始し、出鋼間隔は33分未満です。

記録的に短い出鋼間隔

現在、世界中で15基のEAF Quantumが稼動しており、さらに数基の新設工事が進んでいます。 目覚ましい性能値を示して、業界で注目を集めている稼働中の炉もあります。 一例として中国の鉄鋼メーカー、桂林萍鋼(Guilin Pinggang)では、4分の止電時間で31分の出鋼間隔を達成 しました。

ミニミル一式を納入

1985年に設立されたTYASA は、メキシコ、イスタクソキトランに生産拠点、ユカタン州の州都メリダにサービスセンターを置く民間企業です。 約2,400人の従業員を擁し、特殊鋼、平鋼、めっき鋼材、建設セクター向け製品を生産しています。 

プライメタルズ テクノロジーズは、TYASAにEAF Quantum、ツインレードル炉、ツイン真空脱ガス装置、連続鋳造機などのミニミル一式とリバースコールドミルを納入しました。 TYASAは、Nucorからライセンスを受けたCASTRIP生産ラインも導入しており、 当社はCASTRIPで生産された鋼板を処理するための、亜鉛めっきとカラーコーティングを組み合わせたラインを2018年に受注しています。
 

プライメタルズ テクノロジーズ製EAF Quantumは2014年以来TYASAで77,000ヒートを達成。 EAF Quantumは運転コストとCO2排出量の低減を特徴としています。

EAF Quantumは、革新的なシャフト(スクラップ予熱装置)を経由して、最適なタイミングでスクラップを炉に装入する設計されているため、 理想的なフラットバス操業の継続が可能です。


プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologiesは本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp