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ロンドン2024年5月 29日
宝鋼湛江鋼鉄向けに世界最大のスラブを生産する驚異的に強力な湾曲連続鋳造機を受注
- 1ロールあたり5,000キロニュートンの圧下力を持つ2ストランド湾曲連続鋳造機
- 最大板幅2,700ミリメートル、最大板厚450ミリメートルのスラブを生産
- 高品質の極厚板を年間350万トン生産可能
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国の鉄鋼メーカー宝鋼湛江鋼鉄(Baosteel Zhanjiang)向けに極厚板を生産する2ストランド湾曲連続鋳造機のエンジニアリング、供給、立上げを受注しました。 広東省湛江市にある同社の工場に導入されるこの連鋳機は、世界で最も強力な設計であり、 最大板幅2,700ミリメートル、最大板厚450ミリメートルの記録的な厚みのスラブを生産します。
当社は、エンジニアリングと実装、ならびに機械設備の供給および包括的なレベル2の自動化パッケージを担当します。本機は、造船や風力タービンなど、重厚長大産業に対応する高品質な厚板を年間350万トン生産することが可能です。 これだけの厚さの製品は通常、インゴットキャスターまたは垂直キャスターで生産されますが、 当社の新型湾曲連続鋳造機は、コスト効率と生産効率においてどちらにも優れています。
一貫した高品質
この連鋳機には、当社独自の技術である「Single Roll DynaGap(SRD)」セグメントが搭載されます。 鋼種、冷却方法、鋳造速度などの生産パラメータを変更する際、レベル2自動化パッケージのプロセスモデルが最適な鋳造ギャップを動的に決定し、SRDが個々のロールギャップと圧下力を最適に調整します。 SRDは1ロールあたり5,000キロニュートンを制御し、極厚板を圧下します。 これがスラブの優れた内部品質をもたらし、欠陥のない高品質の極厚板が生産されます。
モールドレベルの変動を半減
もう一つの大きな特徴は、初期設計段階で理想的なキャスターロール形状を確立する当社の画期的な新手法です。 この最適化されたロール形状により、不規則なバルジングに起因するモールドレベルの変動が50%低減され、鋳造速度と生産性が向上します。 最適化ロール形状を計算する際には、対象鋼種、断面サイズ、鋳造速度など、さまざまなパラメータが考慮され、 ロールに最適な周波数スペクトルが特定されます。
エネルギー消費の削減
当社チームはコイルスプリングを利用することで、重いモールド重量を補正する方法を見出しました。その技術を取り入れた、当社の実績ある「DynaFlex」オシレーターの採用によるメリットのひとつは、 エネルギー消費量の大幅削減です。
当社の連続曲げおよびストレートニング技術である「Smart Segment」と、「Eco Star」ロールを含む乾式連鋳機の設計との組み合わせにより、スラブ表面の品質が大幅に改善されます。 「Eco Star」ロールの内部冷却システムは、乾式鋳造工程で表面欠陥を最小限に抑えるために必要な高温に耐えるように最適化されています。
フォーチュングローバル500にランクインする 中国宝武鋼鉄集団公司(China Baowu Steel Group Corporation)の傘下にある宝鋼鉄は、上海、武漢、梅山、湛江など、多くの工場を持つ総合鉄鋼会社です。 様々な用途に使用される炭素鋼、低合金鋼、合金鋼、電磁鋼をベースとした幅広い平鋼および長尺製品を生産しています。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp