ロンドン2020年10月 29日

ドイツのアナヒュッテ製鉄所向け棒鋼圧延機が稼働開始

• 第5 世代Red Ring スタンド2 台を装備した中間圧延機
• 新設スタンドによる消耗部品の耐久性向上と交換作業時間短縮
• 圧延機の運転とメンテナンスの生産性を向上

プライメタルズテクノロジーズ（Primetals Technologies）はドイツ、バイエルン州アインリング・ハンマーラウにあるStahlwerk Annahütte Max Aicher GmbH & Co. KG（以下、アナヒュッテ製鉄所）での棒鋼圧延機改良プロジェクトを完工しました。このプロジェクトでは、既設の第1 世代Red Ring スタンド2 台を両方とも最新の第5 世代Red Ring スタンドへ置き換えることにより、近代化を進めました。これにより、消耗部品の耐久性が向上し、交換の際も作業時間が短縮されます。また、圧延運転とメンテナンスにおける生産性も向上します。

この近代化プロジェクトにおいて当社は、プロセス技術のエンジニアリングおよび設計を担当しました。2 台の第5 世代Red Ring スタンドRR545 は、水平・垂直配置で中間圧延機に据付けられました。付属機器には、2 台のスタンバイスタンド、スタンド交換作業中に迅速な接続・切断を可能にするスタンド潤滑システムの追設、ギャップ調整のためのエンコーダーシステム、スタンドのロール交換準備と交換作業システムがあり、どれもRed Ring の第1 世代、第5 世代ならびに他の既存のスタンドに適合したものです。さらに、据付時間を最小限に抑えるため、新しい設備を既存の圧延機に適合させました。その他の機器に対するエンジニアリングサービス、据付および試運転のサポート、またオペレーターのトレーニングも行いました。

アナヒュッテ製鉄所の棒鋼圧延機は年間生産能力240,000 トンで、寸法160x160 ミリおよび178x178ミリの正方形ビレットを加工します。対応鋼種は、カーボン、高級鋼、合金および非合金です。完成品は、直径12～75 ミリのスレッドバーです。既存の圧延機は、旧Pomini SpA（現プライメタルズテクノロジーズ）により、1973 年に据付けられました。第1 世代Red Ring はまだ稼働していましたが、第5 世代への置き換えにより、消耗部品の耐久性向上、交換作業時間短縮および操作の柔軟性向上が実現します。

アナヒュッテ製鉄所の歴史は同社が鉄鉱石採掘・加工作業を開始した1537 年まで遡ります。1975 年にMax Aicher グループに属して以後、徐々に専門化していき、自動車および工業用途で使用されるスレッドバー並びに高級鋼のヨーロッパにおける重要な生産者となりました。現在はスレッドバーのトップクラスグローバルサプライヤーです。スレッドバーはプレストレストコンクリート製造、ロックアンカー、採鉱、トンネル掘削、その他の地質工学用途に使用されています。

Red Ring はプライメタルズテクノロジーズの登録商標です。

ドイツ、バイエルン州アインリング・ハンマーラウにあるアナヒュッテ製鉄所の棒鋼中間圧延機に採用されたプライメタルズテクノロジーズの第5 世代Red Ring スタンド

プライメタルズテクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000 人です。詳しくは、下記URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。公式ウェブサイト: www.primetals.com.