ニュース&プレスリリース
ロンドン2024年8月 27日
トーチ切断ソリューションでスクラップヤード工程を効率化
- 生産工程から出るスクラップをより効率的に処理する新しいトーチ切断ソリューション
- ダスト排出はゼロ、騒音レベルも大幅に低減
- 束ねられた圧延棒鋼の切断が可能
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、ドイツの特殊鋼メーカー、Lech-Stahlwerke(LSW)のマイティンゲン(Meitingen)プラント向けに革新的なスクラップ トーチ切断機 新設工事を完工し、最終検収証(FAC)を受領しました。 スクラップ切断の最新技術であるこの設備は、運転音が大幅に低減されており、ダスト排出はゼロとなっています。
自社で切断する利点
金属業界で進行中のグリーン転換により、生産工程から出るスクラップの利用が今後着実に増加する見通しです。 世界鉄鋼協会は、スクラップの量は数年以内に年間10億トンに達すると予測しています。 このような市場環境により、鉄鋼メーカーはスクラップ管理プロセスの合理化を促されています。
従来、スクラップの切断は外部に委託されていました。 しかし、鉄鋼メーカーが拠点内で切断設備を運用することには明確な利点があります。 スクラップの選別と管理プロセスを効率化し、目的に合わせてスクラップを正確なサイズに切断できるため、炉への装入プロセスが最適化されます。 さらに、利用可能なスクラップの冶金的特性を詳細に把握することで、最終製品の品質予測が容易になります。
労働安全性の向上
オペレーターの労働安全性の向上も、プライメタルズ テクノロジーズのスクラップ切断ソリューションの利点です。 オペレーターは、ビデオ監視システムでサポートされながら、切断キャビンの外にあるデスクから機械を遠隔操作します。 レシピに基づいて切断プログラムを事前に設定することで機械の操作が簡素化され、作業時間が短縮されます。
排出ガスの削減
これまでの手作業によるスクラップ切断は、甚大な騒音公害と多量のダスト排出を引き起こしてきました。 プライメタルズ テクノロジーズのスクラップ切断ソリューションは、これらの問題を効果的に解決します。 キャビン外にもれるトーチの運転音は大幅に低減され、効率的な除塵システムにより、切断工程で発生するすべてのダストが捕集されます。 そのため、大気汚染が防止されるだけでなく、キャビンを屋内に設置することも可能になり、プラント外部にもれる騒音が一層抑えられます。
トーチ切断の最先端技術
LSWに新設されたスクラップトーチ切断機は、ビレットや圧延棒鋼の束、タンディッシュスカルなど、さまざまな種類のスクラップに対応します。 この技術は、2023年8月にプライメタルズ テクノロジーズが買収したスペインのTorch-Cutting Technologies(TCT)の専門家によって開発されました。 TCTはトーチ切断技術において高い評価を受けており、製鉄所や圧延工場、鍛造工場、鋳物工場、スクラップヤード向けに、幅広い革新的なソリューションを提供しています。
LSWは約800人の従業員を擁し、粗鋼の年間生産量は100万トンを超えます。 1972年の最初のヒート以来、LSWの設備では4,000万トン以上のスクラップがリサイクルされています。自動車産業とその下請け産業にとって重要なサプライヤーであるLSWは、南ドイツの拠点で電気アーク炉2基を運用しています。 自動車産業とその下請け業者にとって重要なサプライヤーであるLSWは、南ドイツの拠点で電気アーク炉2基を運用しています。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp