ロンドン2017年3月 22日

チェコのビューフジャ社から特殊形鋼圧延機の近代化工 事を受注

• 特殊形鋼の年間生産能力を 8 千トンから 1 万 2 千トンに増強
• 最大 150mm 角の大型ビレットの加工を実現

Primetals Technologies は、チェコの大手鉄鋼メーカーのトシネツキ製鉄所（Třinecké železárny a.s.： TZ）の 100％子会社であるビューフジャ社（VÚHŽ a.s.：VUHZ）から、チェコ共和国東部モラヴィ ア・スレスコ州オストラバ市近郊のドブルジャ（Dobrá）にある同社工場向けに、特殊形鋼用圧延機の 近代化工事を受注しました。今回の近代化プロジェクトは、特殊形鋼圧延機の年産能力を 8 千トンから 1 万 2 千トンに増強する目的で実施され、最大 150mm 角の大型ビレットの加工処理が可能となります。 本近代化工事は 2017 年の第 4 四半期に完工する予定です。

今回のプロジェクトでは、既存の粗圧延スタンドの入側と出側に自動棒鋼搬送システムを新設し、棒鋼 を自動的に旋回、搬送して後流の 2 系統の圧延加工ラインに供給可能となります。また、新たにバレル 長 1,100mm、最大径 580mm の圧延ロールを装備した可逆式の仕上圧延スタンド「RR 458 Red Ring」 が組み込まれ、最先端コンセプトのロール交換方式採用により、30 分以内にロール交換と設定が完了可 能となります。既存の冷却床には、加工した棒鋼を 3 メートルから 12 メートルまでの長さに切断する 自動バンドソーシステムが設置されます。

当社は、上記の機械設備に加えて、流体システム系、変圧器＊1、駆動装置、モーターを含む電力装置、 フィールドレベル（レベル 0）及びベーシックレベル（レベル 1）の制御システム、補助システム等を 供給し、組立と試運転の監督も担当します。

ビューフジャ社は、主に自動車産業向けの精巧な単純山形鋼や二重山形鋼などの特殊形鋼をはじめ、ニ ッチ市場向けの部品を多品種小ロット生産する鉄鋼メーカーです。同社は 1948 年設立の州立鋼鉄研究 所をその前身としており、年間生産約 250 万トンを誇るチェコ共和国最大の鉄鋼メーカーであるトシネ ツキ製鉄所の 100％子会社です。当社とトシネツキ製鉄所は過去に数多くの共同プロジェクトを完成さ せており、除塵システムの設置、鋼線圧延および棒鋼圧延ラインの近代化、さらにバーインコイル用の 出側設備の設置も手掛けました。

＊1 変圧器 ： MV（Medium Voltage：IEEE 及び ANSI 規格で 2,400~69,000V）と LV（Low Voltage：同規格で 120~600V）との変圧用。

Primetals Technologies の特殊形鋼圧延プラント用の自動棒鋼搬送装置（設置例）

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世 界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト：www.primetals.com