ニュース&プレスリリース
ロンドン2016年8月 02日
Primetals Technologies、ドイツのアルセロールミッタル Ruhrort 製鉄所 から LD 転炉の更新工事を受注
- メンテナンスフリーの転炉支持用サスペンション(Vaicon Link 2.0)により長寿命を実現
- 水平方向から挿入する新設計の測定・サンプリングシステムを採用
Primetals Technologies は、ドイツのアルセロールミッタル Ruhrort 製鉄所(ArcelorMittal Ruhrort GmbH)から出鋼量 150 トンの LD 転炉「K2」の更新工事をターンキー方式で受注しました。転炉には メンテナンスフリーのサスペンションと、水平方向から挿入する新設計の測定・サンプリングシステム を採用。この新転炉は、2017 年 10 月に運転開始の予定です。
新転炉の炉体には、熱変形を抑制するため高耐熱材料を採用。メンテナンスフリーの転炉支持用サスペ ンション(Vaicon Link 2.0 型)は、熱変形によって転炉の動作が阻害されないよう設計されています。 Primetals Technologies が新たに開発した計測プローブ用自動マニュピレータは、温度測定とスラグセ ンサー(CELOX)用に使用されるとともに、傾斜した転炉からサンプル採取も行います。この装置は安 全性や炉内の測定・評価の観点からも優れており、従来技術を凌駕する有力な選択肢となります。
本プロジェクトは、Primetals Technologies が中心となり、オーストリアのアウラッハ・アム・ホンガ ルを拠点とする Buchinger (Buchinger Anlagen-Stahl-Rohrbau GmbH)とコンソーシアムを組んで遂 行されます。Primetals Technologies は、転炉炉体、トラニオンリング、転炉支持用サスペンション、耐火物による スラグからの保護機構、ドッグハウスゲートに加え、水平サブランスを含む炉内の測定・サンプリング 用装置一式およびその制御システム、操作用デスク、操作用ステーションなどの新規投入設備の設計・ 製作と搬入に加えて、機器据付けのエンジニアリング、旧設備の解体と新設備の組立て・据付けおよび コールド試験の技術指導、試運転、さらに運転・保守担当スタッフのトレーニングも担当します。旧設 備の解体と新設備の組立て・据付けは、Buchinger が実施します。
アルセロールミッタルは、ドイツ・デュースブルクの Ruhrort と Hochfeld の 2 か所で製鉄所を運営して います。Ruhrort 製鉄所の粗鋼生産量は 2014 年に 120 万トンで、転炉で生産された溶鋼は 2 基の連続 鋳造設備によって中間製品のビレットに鋳造された後、所内のビレットミルで圧延加工されるほか、一 部が顧客へ直接納入され、さらには Hochfeld 製鉄所の線材工場へ素材として輸送され、直径 5.5 mm か ら 25 mm の高品質線材に加工されています。
Primetals Technologies がアルセロールミタルに納入する LD 転炉(CG 画像)
Primetals Technologies, Limited:金属鉄鋼産業における世界的なリーディング・カンパニーであり、この分野の広範な企業のライフサイク ル・パートナーです。本社を英国・ロンドンに置き、電機、オートメーションおよび環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供しています。その商域は、鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、広く非鉄分野部門をもカバーし、最新の圧延ソリューショ ンをお届けしています。当社は三菱重工グループで、株式会社日立製作所および株式会社 IHI が資本参加する三菱日立製鉄機械と、シーメン ス・グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により 2015 年 1 月に発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シ ーメンスが 49%です。従業員数は全世界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com