ニュース&プレスリリース
ロンドン2025年1月 15日
環境に配慮した自動車外板用鋼板を製造する連続鋳造機がHBISで稼働開始
- 1ストランド連続鋳造機が予定より2週間早く稼働開始
- HBIS 宣化は自動車産業向け低炭素鋼の生産に着手
- プライメタルズ テクノロジーズが主要な設備機械と包括的な自動化ソリューションを提供
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)が中国の鉄鋼メーカーHBIS 宣化鋼鉄集団(HBIS XuanHua Iron and Steel Group)の河北省張家口市宣化区にある低炭素鋼生産拠点に建設した年産150万トンの連続鋳造機が稼働を開始しました。 当社は、設備機械一式とレベル1およびレベル2の自動化システムを担当しています。
連続鋳造機のトップサプライヤー
稼働は予定より2週間早く開始され、プロジェクトの重要なマイルストーンとなりました。 最初のヒートから、全システムが完全自動モードでの運転でした。 この新たな実績が、連続鋳造技術に加え、調整とチームワークでプロジェクトをスケジュール通りに完工する能力の両面で、当社が業界をリードしていることを示しており、 HBISが当社をサプライヤーに選択した主な理由でもあります。
このたび導入された連続鋳造機はその多用途性を特徴としています。 ステンレス鋼も含む幅広い鋼種の生産に対応しています。 先進的なモールド振動技術である「DynaFlex油圧オシレーター」が、生産されるスラブの表面品質を向上させます。 また、主要な機械的ソリューションとして、スラブの幅や厚さの変更を柔軟に制御できるよう、ロールギャップをオンラインおよび遠隔で調整するストランドガイド内の「Smart Segments」、最適なスプレーパターンでストランドの冷却を最適化する「DynaJetエアミストノズル」を搭載しています。 モールド内でのブレークアウトの自動検知・予防や鋳造プロセスの解析を行う高度なシステム「Mold Expert」も採用しています。
包括的な自動化ソリューション
最先端のプロセスモデルにより、主要な生産パラメーターを高度に制御することができます。 一例として「Dynacs 3D」は、ストランドの任意の位置における3D温度プロファイルを計算し、 二次冷却の設定値や最終凝固点を最適に調整します。 ストランド長最適化システムである「Yield Expert」は、スクラップ量、品質欠陥、重量制限、幅変更などの要因を考慮し、スクラップ量を最小限に抑え、歩留まりを最大にします。 これらの機能で生産性が向上します。「Quality Expert」は、鋳造製品の品質データや予測を追跡・監視・制御し、製品品質を継続的に改善します。 「Quality Expert」は、鋳造製品の品質データや予測を追跡・監視・制御し、製品品質を継続的に改善します。
HBISグループは中国最大規模の鉄鋼メーカーで、高級自動車用厚板、高級中厚板、高品質の特殊鋼、バナジウム・チタン新素材産業向け製品の生産に特化しています。
HBIS宣化の工場は、水素を利用した世界初の工業規模の製銑・製鋼施設として広く知られています。 本件の1ストランド連続鋳造機は、DRIプラントと電気製鋼設備を含む生産ルートに組み込まれました。 この工場で生産されるほぼゼロカーボンの製品は、自動車産業など品質要求の厳しい分野で活用されます。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp