ニュース&プレスリリース
London2018年1月 11日
ドイツの HKM 社よりレードルヒーティングステーショ ン 2 基を受注
- Industry 4.0 に対応する完全自動プラント
- 長寿命化と溶鋼品質を確実にする銅板カバー
- 温度測定および無人サンプル採取作業で最高の安全性を確保するロボット「LiquiRob(リキロボ)」
- 新設プラントは運転コストを大幅に削減
- 溶鋼処理能力は年間 560 万トン
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)はドイツの鉄鋼メーカーのヒュッテンベル ケ・クルップ・マンネスマン(HKM)社より、デュースブルグ市フッキンゲンの LD 転炉(BOF:純酸 素上吹転炉)用にレードルヒーティングステーション 2 基を受注しました。 ヒーティングステーションは、インダストリー4.0(Industry 4.0)に対応、完全自動で年間 560 万トン の溶鋼を処理します。長寿命化と、溶鋼品質を確実にする銅板カバーが使用され、温度測定やサンプル 採取など以前は手動で行っていた作業は、ロボット「LiquiRob(リキロボ)」システムが行い、高い安 全性を確保します。新たな炉は運転コストを大幅に削減、さらに、リン含有量を低減して、高い比率の 合金元素を処理します。運転開始は 2019 年秋の予定です。
(HKM)社は、ドイツ・デュースブルグ市フッキンゲンに港湾設備、焼結設備、コークス炉設備、2 基 の高炉、および 2 基の LD 転炉設備(BOF)で構成される、ドイツ有数の一貫製鉄所を保有。製鋼設備 としては、VD(真空脱ガス)装置、2 基の丸棒連続鋳造機、3 基のスラブ連続鋳造機が設置されていま す。同製鉄所は 1,800 種類を超える鋼種を生産しており、粗鋼生産量はドイツ全体の約 12 パーセント を占め、スラブおよび丸棒の生産能力は年間約 560 万トンに上ります。 当社は 2015 年に第 3 スラブ連続鋳造機を近代化、2016 年 11 月中旬には当社納入による第 2 転炉の BOF トラニオンリングも運転を開始しました。
当社は、BOF プラント用の 285 トンレードルヒーティングステーション 2 基のエンジニアリング、供 給および据付けを担当します。電気アーク炉として設計されたこれらのプラントは、2 基の転炉で生産 された溶銑を全て処理できます。高品質の銅板カバーと強力な高電流システムによる、非常に高い稼働 率のレードルヒーティングステーションは年間 560 万トンを処理します。エネルギーは工場の発電プラ ントから供給され、溶鉱炉とコークス炉の余剰ガスを使用して発電します。2 基の炉には、温度測定と サンプリング用に完全自動マニピュレーターを装備、不活性ガスシステムが自動的に接続されます。 ヒーティングステーションの主な目的である転炉内の耐火物の消耗抑制は、50°C まで出鋼温度を下げ、 リン含有量を低減し、合金元素の割合を高めて製鋼し、銑鉄やスクラップの利用を増やし、石灰の最適 な使用により、スラグを低減することで実現します。 また当社の供給範囲には、ヒーティングステーションに電気を供給する変圧器と、電気装置、オートメ ーション装置および制御装置も含まれています。 転炉以降の生産ラインに位置するレードルヒーティングステーションは、非常に限られたスペースであ るため、特別なポータル構造を持つ複雑なレイアウトが必要であり、処理装置の供給に加えて据付けと 試運転も担当します。
プライメタルズテクノロジーズのレードルヒーティングステーション。
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング やプラント建設全般の世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを 含めた技術、製品、サービスの一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションを お届けします。当社は三菱重工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・ グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%で す。従業員数は全世界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com