ロンドン2016年11月 17日

Primetals Technologies とミドレックス社が納入した 世界最大の HBI プラントがフェストアルピーネ・テキサ スで稼働

• 年間 2 百万トンの HBI（ホットブリケットアイアン）を生産
• 数億ユーロ規模の受注額

Primetals Technologies とコンソーシアムパートナーのミドレックス社（Midrex Technologies, Inc.*1） が 2013 年 7 月に数億ユーロ規模で共同受注していた直接還元鉄製造プラント*2 が、約 2 年の建設期間 を経て、客先であるフェストアルピーネ社（voestalpine AG）の役員会立会いのもとで、10 月 26 日に 正式に稼動を開始しました。 このミドレックス（Midrex）直接還元鉄プラントは、メキシコ湾に面する米国テキサス州サンパトリシ オ郡コーパスクリスティ近郊にあって、年間 2 百万トンの HBI*3（ホットブリケットアイアン）生産能 力を持ち、同形式の単体モジュールとしては世界最大。 本プラントは、原料の鉄鉱石ペレットの直接還 元により、最高品質のスクラップや銑鉄に匹敵する高品質 HBI を生産し、最高品位の鋼種の原料として 電気炉や転炉、高炉向けに供給することになります。

還元剤として石炭を用いる高炉とは対照的に、この直接還元鉄プラントは天然ガスのみを使用するため、 排ガス中の不純物、NOX、SOX、CO2 などが少なく、格段に環境に優しい処理方式となっています。 フェストアルピーネグループにとっては、この方式採用によって、エネルギー効率改善と CO2 排出量 削減による気候変動緩和という同グループの目標達成に向けた重要なステップとなりました。

Primetals Technologies とミドレックス社のコンソーシアムは、本プラントのエンジニアリング、機 械・電気設備の納入、およびアドバイザリーサービスを担当しました。

フェストアルピーネは、欧州域外への進出として最大となる本プロジェクトに対して数億ユーロを投資 し、本プラントに加えて、港湾施設を中心とした総合的なインフラも併せて整備しました。

MIDREX は株式会社神戸製鋼所（Kobe Steel, Ltd.）の登録商標です。

*1 Midrex Technologies, Inc.：株式会社神戸製鋼所の米国子会社
*2 直接還元鉄製造プラント ：天然ガスを使用して鉄鉱石を直接還元（酸化鉄である鉄鉱石と反応して 酸素を除去）するプラント
*3 HBI(Hot Briquetted Iron) ： 再酸化を起こさないように圧縮してマクラ型に焼き固めた還元鉄

Primetals Technologies とミドレックス社が共同で建設した世界最大の HBI 製造プラン トが、フェストアルピーネ・テキサスで 10 月末に稼動開始（写真提供: voestalpine）

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世 界で約 8,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト：www.primetals.com