ニュース&プレスリリース
ロンドン2015年9月 28日
Primetals Technologies、パキスタンの Amreli Steels 社から棒鋼圧延機を受注
- 圧延機で国際標準の鉄筋と丸棒を製造
- 生産能力は年間 40 万トンを実現
- パキスタンで増加している建設需要に対応
当社は、パキスタンのカラチに本社を置く製鉄メーカー、Amreli Steels 社向けの棒鋼圧延機を受注し ました。今回納入する圧延機は、年間約 40 万トンの鉄筋および丸棒を製造することが可能で、同社の 生産能力を 3 倍以上に向上させることにより、同国で増加している建設需要に対応。最終製品は国家規 格および国際規格にも準拠。本棒鋼圧延機の試運転は 2017 年初頭に予定されています。
同社はパキスタンで年間 18 万トンの鉄筋を生産する大手鉄筋メーカーです。現在同国では、社会イン フラ、住宅および商業施設の建設プロジェクトが多数計画されており、鉄鋼製品の需要が過去最高を記 録。昨年度の鉄鋼分野の成長率は 36 パーセントでした。Amreli Steels 社は、このような需要に対応す るため、生産能力の拡大を急速に進めています。
今回当社が供給する棒鋼圧延機の生産能力は年間 40 万トン、最高圧延速度は毎秒 13 メートルで、1 時 間あたり 75 トンの棒鋼を圧延可能。本圧延機はビレット(正方形断面 150 x 150 ミリメートル、長さ 12 メートル、重さ 2,080 キログラム)から、鉄筋(直径 8~40 ミリメートル)を製造します。本設備の 生産性は、直径 8~10 ミリメートルの 4 スリットモード ※1 、直径 8~14 ミリメートルの 2 スリットモ ード ※1 時に最大となります。さらに、鉄筋以外にも、直径が 16~60 ミリメートルの棒鋼が製造可能で す。
当社は現在本設備を設計中で、再熱炉のビレット送出装置から後流の処理設備を納入します。圧延ライ ンは、それぞれに 6 基の第 5 世代 Red Ring スタンド ※2 を装備した VHVHVH 配置 ※2 の粗圧延機、HVHVHV 配置 ※2 の中間圧延機、および HVHHHH 配置 ※2 の仕上げ圧延機から構成されます。また、高温クロッピン グ ※3 と非常用シャー(せん断機)、仕上げ圧延機の最終スタンドの下流に据え付けられる熱処理用イ ンライン冷却システム(PQS, Pomini Quenching System)、冷却床前のピンチロールおよび分割シャー (せん断機)も供給対象です。冷却床は長さ 72 メートル、幅 8 メートルで、ブレーキスライドを装備。 冷却床に続いて、せん断力 500 トンの冷間分割シャー、および鋼棒の計数、結束、重量の計測、および ラベル付け用の機器がそれぞれ配置されます。当社は、ガイド、給油装置と油圧装置、基本オートメー ション、モーター、ドライブ、および無停電電源装置も供給し、建設や試運転作業でもお客様をサポー トします。
※1 マルチスリット:材料となるビレットを複数のスリットから押し出し、同時に 2 ないしは 4 本の棒鋼 を生産する機構。2 スリット、4 スリットのモード切替が可能。
※2 Red Ring スタンド:当社独自の圧延用設備で、垂直設置(V)による左右からの圧延、水平設置(H) による上下からの圧延が可能。圧延幅もフレキシブルに変更可能で生産品種の 変更も容易。
※3 高温クロッピング:圧延された棒鋼の切断および先端、後端の処理装置。
当社製棒鋼圧延機のマルチスリット ※1 操作における PQS 熱処理システム
Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の合併により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世界 で約 9,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com