Press Releases
最新情報

ニュース&プレスリリース


EAF Quantum electric arc furnace

ロンドン2016年12月 06日

Primetals Technologies、バングラデシュの GPH イスパ ットから電気炉と連続圧延ラインを含むミニミルを受注

  • ビレットと長尺製品あわせて 81 万 5 千トンの年産能力
  • 連続鋳造圧延設備 WinLink Flex の小規模プラントへの適用は世界初で、連続的なビレット鋳造及 び並行ツイン連続圧延を低運転コストで実現
  • 電極式電気炉 EAF Quantum および連続鋳造圧延ソリューション WinLink で製造コストを大幅削減
  • バングラデシュ国内規格及び国際規格に準拠
  • 今回の設備投資で GPH イスパットはバングラデシュ国内で大手鉄鋼メーカーに浮上

 

Primetals Technologies は、バングラデシュの長尺鉄鋼製品メーカーである GPH イスパット(GPH Ispat Ltd.)から、ビレット及び圧延製品あわせて 81 万 5 千トンの年産能力を持つミニミルを受注しま した。このミニミルによる溶解プラントは、2018 年初めから運転開始予定です。Primetals Technologies は、EAF Quantum 電極式電気炉、レードル炉、3 ストランド(条)式高速連続ビレット 鋳造機、棒鋼/形鋼圧延機を含むミニミルプラント全体の設備設計および供給を担当。ビレットの鋳造 と長尺製品の圧延を連続的に行う当社独自のソリューションである WinLink Flex のミニミルへの導入は、 これが世界初となりますが、長尺製品の連続鋳造及び連続圧延を実質的に実現するだけでなく、初期投 資コストおよび運転コストを削減するものです。

 

投入される電極式電気炉 EAF Quantum は、トン当たり 290 キロワット時という低いエネルギー消費で ありながら、出鋼量 80 トン、出鋼間隔 40 分、1 日当たり最大 36 回の出鋼が可能で、運転コストの削 減に寄与します。この電気炉には、特別な自動化ソリューションも装備されており、溶解原料となる鉄 スクラップの混合比率の変化、さらには還元鉄(DRI)およびホットブリケットアイアン(HBI)にも対 応可能です。溶解後には、毎分 4°C の昇温速度を有する 80 トン型レードル炉で精錬が行われます。

 

本プロジェクトの連続ビレット鋳造機は 3 ストランド(条)方式で、湾曲半径 10 メートル、鋳造速度 は最大 6 メートル/分と高速で、130~180 ミリメートル角のビレットを年間約 81 万 5 千トン鋳造する 能力を有しています。本連鋳機はコンパクトであるものの、3 条あるストランドのうち 2 条が下工程の 圧延ラインに直結され、連続鋳造と圧延を連続的に行う当社独自の WINLINK 設計となっており、ほぼ 連続的にビレットを圧延工程へ供給可能です。このため、従来の大型加熱炉が不要となる一方、ビレッ トの所定温度への加熱は効率の良いコンパクトな誘導加熱炉で行うことから、設備や運転コストのさら なる削減につながります。なお残る 3 条目のストランドは、社内加工用あるいは市場での外販用のビレ ットを生産することになります。

 

連鋳機に連なる棒鋼・形鋼用の圧延機は、処理量が最大 120 トン/時、圧延速度は最大 27 メートル/秒で 年産能力 64 万トン。圧延ラインには、水平、垂直、水平/垂直両用、ユニバーサルの各スタンドを含む 第 5 世代の圧延スタンド Red Ring が 20 基装備され、長尺製品を2系列で並行生産できる 2 条スリット 圧延モードでラインを稼働させることも可能です。納入対象には、迅速なスタンド交換システム、水冷 システム、圧延した棒鋼を長さ 78 メートル幅 11.2 メートルの冷却床へ最大 27 メートル/秒で移動させ る搬送システム、および 2 条並行圧延に対応可能なストレッチレベラー(直線形状への矯正加工装置) も含まれています。

 

Primetals Technologies は、端部をカットするクロップ鋸断用および分割用の熱間せん断機、冷間せん 断機、形鋼切断用ディスク、最終製品となる棒鋼の計数器、機械式および磁気式の製品格納及び結束用 ソリューション、固縛用帯留め装置、固縛用ステーションも提供します。さらに、工場内の作業室や品 質検査室、油圧および潤滑システム、特殊なメカトロニクス一式、低電圧系統、モーターと駆動装置、 無停電電源装置(UPS)、ならびにベーシックオートメーション(レベル 1)およびプロセスオートメ ーション(レベル 2)などの二次的な工場設備も提供し、ラインの据付および試運転の監督も担当しま す。

 

GPH イスパットは、バングラデシュ南東にあるチッタゴンに拠点を置いています。鉄筋棒鋼および形 鋼を製造し、現在はビレットで 16 万 8 千トン、最終製品で 15 万トンの年産能力を有しています。同社 は今回の新ミニミル投入によって生産能力を大幅に向上させ、成長する国内市場および輸出市場向けに 製品を出荷できるバングラデシュの大手鉄鋼メーカーに仲間入りする見込みです。

電極式電気炉 EAF Quantum。Primetals Technologies は、バングラデシュの GPH イス パットから、電極式電気炉 EAF Quantum および連続圧延システム WinLink 装備の新ミ ニミルを受注。

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世 界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。公式ウェブサイト:www.primetals.com