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ロンドン2019年7月 01日
連続鋳造機向けプロセス最適化システムの受注件数がこ の 10 年間で 150 件に到達
- 先進オートメーションパッケージとサイバーフィジカルモデルに対する需要拡大
- 冶金学とデジタル化のノウハウを最適化システムから得ることで時間とコストを節減
- 米国と中国における旺盛な需要がビジネス拡大に貢献
- 他社製プラントへの適用件数も増加
- 鉄鋼メーカーの「デジタルツイン」に対する関心の高まり
このたび、プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国の大手鉄鋼メーカーよ り、連続鋳造機 1 基のプロセス最適化システムを受注しました。これにより、当社の連続鋳造機向けプ ロセスオートメーションシステム(レベル 2)の受注件数はこの 10 年間で 150 件に到達し、金属・鉄 鋼産業におけるオートメーションシステムの大手サプライヤーとして記念すべき節目となりました。近 年、先進オートメーションパッケージとサイバーフィジカルモデルに対する需要は特に大きくなってい ます。冶金学とデジタル化のノウハウを最適化システムから得ることにより、連続鋳造機のユーザーは 時間とコストを節減できます。米国と中国における旺盛な需要がビジネスの拡大をけん引しており、当 社製の連続鋳造機用オートメーションシステムやデジタル化のソリューションは、他社製プラントにも 適用されるようになりました。また鉄鋼メーカーは、「デジタルツイン」にも大きな関心を寄せていま す。
先進オートメーションパッケージとサイバーフィジカル
モデル 鉄鋼メーカーは、生産性が高く、中断なく常に高品質で生産できる連続鋳造機を用いて、多岐にわたる 鋼種、スラブ厚、スラブ幅の製品を鋳造したいと考えています。最近では、高度にデジタル化された先 進オートメーションパッケージやサイバーフィジカルモデル(「デジタルツイン」)が、「最先端の技 術」として、生産プロセスの継続的最適化の基盤を形成するようになりました。オーストリアのリンツ にある電機システム部門の部長であるピーター・ユッツァ(Peter Juza)は次のように説明しています。「このような需要の高まりに合わせ、弊社はこの数年、積極的にソリューション開発を進めてきました。 その結果、連続鋳造機のオートメーション化、デジタル化、および最適化のための最も広範囲なポート フォリオをお客様にご提供できるようになりました。当部門の受注件数は、昨年度だけで 2 倍以上に増 大しています。」
冶金学とデジタル化のノウハウ
ユッツァ部長は次のように続けます。「プライメタルズテクノロジーズは、鉄鋼生産プロセスのデジタ ル化における長年の経験と冶金学の深い専門知識を兼ね備えており、これはお客様にとって大きなメリ ットです。」その一例は、ダイナフェイズ(DynaPhase)、ダイナックス3D(Dynacs 3D)、ダイナ ギャップソフトリダクション3D(DynaGap Soft Reduction 3D)の各ソリューションを含む「モデルス イート(Model Suite)」です。当モデリングパッケージは、動的な二次冷却と軽圧下のための最先端技 術をベースとしています。この技術は、凝固収縮や相転移などの熱力学的効果を考慮し、凝固段階にお ける鋼片の品質を直接的に大きく向上させます。またプラントユーザーは、連続鋳造機と連続鋳造プロ セスのデジタルツインを用いて、シミュレーションモードやリプレイモードで、生産プロセスや新たな 鋼種の生産を最適化できます。この「プロセスインテリジェントコックピット(Process Intelligent Cockpit)」と呼ばれるプロセスは、連続鋳造機のユーザーのトレーニングにも利用できます。
ビジネスドライバー:米国と中国における需要、および他社製プラントへのインストール
連続鋳造機のプロセス最適化で多数の受注を獲得できた理由の 1 つは、その長期にわたる大規模な顧客 ベースにあります。多くの鉄鋼メーカーは、継続的に強化されている当社のソフトウェアソリューショ ンのメリットを得るため、定期的にシステムを更新しています。米国と中国における投資が活発である ことも、当ビジネスが好調である要因のひとつです。さらに、昨年度は他社製プラントへの適用件数も 世界中で大幅に増加しました。
プロセス最適化システムの利用ライセンス
「我々が提供する連続鋳造プロセス最適化システムの『サブスクリプション』ライセンス(ソフトの期 間利用契約)に対し、世界の鉄鋼産業は大きな関心を寄せています。」とユッツァ部長は述べます。 「このモデルでは、新規リリース、アップグレード、およびアップデートが、お客様との相談の上でイ ンストールされます。これにより、アプリケーションが常に最新の状態に保たれるため、ユーザーは技 術開発や改善、発明の成果を継続して享受できるようになります。また、モジュール方式のシステムで あるため、必要に応じて、個々の機能やモデルごとに利用契約と解除が可能です。契約後に利用可能に なった新機能も、要望に応じて導入できます。サービスパッケージとして、トラブルシューティング、 コンサルティング、トレーニング、微調整、および最適化に関する遠隔サポートも提供しています。 2018 年 12 月、米国の鉄鋼メーカーが、世界で初めて当社とこのサブスクリプションライセンス契約を 結びました。 お客様からの照会が増えており、我々はこれこそ将来にふさわしいモデルだと確信してい ます。」
プラントの連続鋳造機プロセスを最適化するプライメタルズテクノロジーズのデジタ ルツイン技術は、長年にわたる経験と何百件もの完工プロジェクトに立脚しています。
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業における、エンジニアリン グ及びプラント建設全般の世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューショ ンを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューション をお届けします。当社は、株式会社日立製作所ならびに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメ ンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により発足した三菱重工のグループ会社です。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。従業員数は全世界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com