ニュース&プレスリリース
ロンドン2023年2月 01日
中国、太原集団向けに過去最大規模の自動化アップグレードを実施
- LD 転炉(BOF)2 基、電気アーク炉 2 基、AOD 転炉 3 基、スラブ連鋳機7 基他、溶解工場および鋳造エリア全体のプロセス最適化を実施
- 中央制御ステーションが「ワンボタン製鋼」を実現
- 1週間足らずでシステム切替を完了
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国山西省太原市にある太原鋼鉄集団有限公司(Taiyuan Iron and Steel Group Co’s、以下 TISCO)の製鉄所向けに、これまでで最も大規模なプロセス最適化システムのアップグレードを完工しました。新システムへの切替はわずか1週間足らずの期間に完全遠隔操作で行われ、予定より2ヶ月早くプロジェクトを完了することができました。
完全自動化工場
当社は、溶解工場全体にわたる製鋼ユニット14基の他、スラブ連鋳機7基と原材料の物流と評価を行う中央管理システムについてレベル2オートメーションシステムをアップグレードしました。この包括的な近代化により、TISCOは「統合コントロールセンター(Integrated Control Center: ICC)」とも呼ばれる中央制御ステーションから生産プロセスを操作できるようになりました。また、すべてのシステムが同一のネットワークに接続されているため、「ワンボタン製鋼」と呼ばれる完全自動化を実現しています。
パフォーマンスの向上
レベル2システムの近代化により、最新の冶金モデルを用いたプロセスパラメータの計算がより正確になり、TISCOの生産プロセスの品質、生産性、柔軟性が向上しました。
本システムのユーザーインターフェースは大幅に改良されており、オペレーターにとってより直感的で、操作が容易なものとなっています。また、システム間のコミュニケーションがシンプルであるため将来の拡張にも容易に対応します。また、仮想サーバーを使用し、ハードウェアがないため、IT関連のメンテナンスの必要性も軽減されています。
広範囲なアップグレード
TISCOの太原製鉄所は、世界最大級のプラントです。当社は合計20基 - 電気炉2基、AOD転炉3基、ツインVODプラント1基、ツインレードル炉3基、LD転炉2基(レードル撹拌ステーションを含む)、ツインRH真空脱ガスシステム2基、スラブ連鋳機7基についてプロセス最適化ソフトウェアのアップグレードを実施しました。
特殊鋼の開発
TISCOは中国宝鋼集団の子会社で、1934年に設立されました。超幅広・極厚・極薄の条鋼管、ばね鋼、手裂鋼、芯鋼、鉄道用鋼、二相ステンレス鋼、電気自動車用高級ケイ素鋼などの特殊鋼の開発に長年注力しています。
プライメタルズ テクノロジーズは、TISCOの太原製鉄所において、1つの製鉄所としては過去最大規模のプロセス最適化システムアップグレードを実施しました。
(写真提供:TISCO)
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp