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ロンドン2021年2月 25日
中国の桂林萍鋼で新型電気炉EAF Quantumとレードル炉が操業を開始
- 新型電気炉EAF Quantum炉の出鋼量は120トンで、多様なスクラップの装入が可能
- ツインレードル炉の溶鋼処理能力は120トン
- 溶鋼1トン当たりの電力消費量が大幅に低減
- 操業コストとCO2排出量の削減を実現
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)が中国の鉄鋼メーカーである桂林萍鋼鋼鉄有限公司(以下、桂林萍鋼)に納入した出鋼量120トンの新型電気炉EAF Quantumと同120トンのツインレードル炉が操業を開始しました。新型電気炉EAF Quantumは、さまざまな組成や品質のスクラップを処理できるよう設計されています。スクラップの予熱により、電気炉に必要な電力量は大幅に低減され、操業コストとCO2排出がいずれも削減可能です。この2つの炉は、棒鋼市場の成長への対応を目的として、中国の広西チワン族自治区の桂林近くに位置する平楽に新設される工場に納入されました。
桂林萍鋼は、広西チワン族自治区桂林市近くの平楽県を拠点とする民間企業です。年間生産能力は125万トンで、建設業界向けに鉄筋、線材などの鉄鋼品を生産しています。当社は、新型電気炉EAF Quantumとツインレードル炉の機械・電気処理装置一式を供給し、残りの周辺設備とサービスは、現地の設計機関が提供します。
当社が開発した新型電気炉EAF Quantumは、実績のあるシャフト炉技術と、革新的なスクラップ装入プロセス、高効率の予熱システム、新傾動方式の下部容器、そして最適化された出鋼システムを組み合わせることで、出鋼時間間隔の大幅な短縮を実現しています。従来の電気炉に比べて電力消費量が大幅に低減されており、電極と酸素の消費量低減と相まって、全体として約20%の処理コストの低減ができます。CO2総排出量も、従来の電気炉と比較して粗鋼1トン当たり最大30%削減されます。
注:萍は、草カンムリの下に、サンズイ偏と平のツクリ
桂林萍鋼の新型電気炉EAF Quantumによる最初の出鋼
プライメタルズテクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp