ニュース&プレスリリース
ロンドン2018年8月 09日
メキシコのシメク社から棒鋼圧延設備の改造工事を受注
- 新設の連続粗圧延機により生産性の向上、温度制御の改善と容易なメンテナンスを実現
- 精整ヤードの新設で棒鋼の真直度と切断精度を改善し、段積み処理を自動化
- 圧延設備全体の効率を向上
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は、メキシコの鉄鋼メーカーであるシメク 社(Grupo Simec S.A.B. de C.V.:Simec)から、メキシコのバハ・カリフォルニア州メヒカリにある棒 鋼圧延設備の改造工事を受注しました。ホットランは 2019 年の第 4 四半期を予定しています。新設の 連続粗圧延機と精整ヤードにより、棒鋼の真直度の改善、より正確な切断、切断製品の自動段積みが可 能となり、生産性の向上、温度制御の改善と容易なメンテナンスが実現され、圧延設備全体の効率が向 上します。
シメク社は、構造用形鋼、棒鋼、特殊鋼など幅広く構造用鋼を生産し、主に建設、自動車、製造業向け に供給している民間のミニミル鉄鋼メーカーです。同グループはメキシコ、米国、カナダ、ブラジルに 19 カ所の製鉄所および加工工場を保有しており、合計年産能力は 520 万トンで、北米の SBQ(特殊棒 鋼)生産、メキシコの構造用鋼生産をそれぞれリードする存在です。
メヒカリ工場の棒鋼圧延設備の年産能力は 30 万トン、毎時最大 60 トンで稼動しています。同設備は断 面 160 ミリ角、長さ 12 メートルのビレット、さらに断面 136 ミリ角と 115 ミリ角のビレットからも炭 素鋼を生産しており、直径 9.5 ミリ(3/8 インチ)から 38.1 ミリ(1-1/2 インチ)の鉄筋棒鋼、直径 12.7 ミリ(1/2 インチ)から 38.1 ミリ(1-1/2 インチ)の丸鋼、角鋼、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、溝 形鋼、平鋼などを最終製品として生産しています。新設の粗圧延機は中間製品となる直径 85 ミリ及び 63 ミリの丸棒を製造し、既設の中間圧延機へ送り出します。
新設の粗圧延機は第 5 世代レッドリング方式(Red Ring)圧延スタンドを HVHVHV 配置(V:垂直、 H:水平)で 6 スタンド装備し、既存の 3-Hi スタンドに置き換わります。冷却床の出側にはマルチスト ランドの両持ち式曲り矯正機を設置、上部 5 本の駆動ロールと下部 4 本の従動ロールで運転され、トラ ンスバースカーによりカセット式のロールが迅速に交換されます。 付属設備として、冷間切断製品積付けエリア、冷間シャー、製品段積用エリア、機械式/磁気式複合型 段積みシステム、棒鋼の計測カウンター、結束機、秤量機、ラベル貼付け機、出荷用設備、が整備され ます。
当社は新設の粗圧延機と精整ヤードのエンジニアリングを担当し、主要機器、プロセス機器、装入/排 出エリアを含む毎時 60 トンのプッシャー式加熱炉の主要部、給油装置、油圧装置、モーター及び駆動 装置、自動化設備、電気設備、ベーシックオートメーション(レベル 1)、メカトロニクス向けパッケ ージ、ユーザーインターフェース(HMI:ヒューマンマシンインターフェース)のハードウェアとソフ トウェア、制御用デスクなどの納入、さらに既設の DC 駆動装置のハードウェアのアップグレードに加 えて、シメク社の担当するエンジニアリング、組立、試運転をサポートし、オペレーターのトレーニン グも行います。
プライメタルズテクノロジーズによる形鋼の段積みステーション
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業における、エンジニアリン グ及びプラント建設全般の世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューショ ンを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューション をお届けします。当社は、株式会社日立製作所ならびに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメ ンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により発足した三菱重工のグループ会社です。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。従業員数は全世界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com