ニュース&プレスリリース
ロンドン2022年8月 31日
グリーンスチール実証プラントをPOSCOと共同建設
- 水素ベースの溶銑生産新技術「HyREX」
- 新しいグリーンスチール実証プラント共同建設でPOSCOと合意
- 2050年までにカーボンニュートラル達成を目指すPOSCOにとっての重要な実証プラント
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)と韓国の大手鉄鋼メーカーPOSCOは、韓国で水素ベースの溶銑生産実証プラントを共同建設するための覚書に調印しました。プラントの稼働開始は2027年初頭の予定です。
POSCO低炭素プロセス研究開発部門責任者 Kisoo Kim博士談
「環境にやさしい水素ベースの溶銑生産技術開発には、原材料、エンジニアリング、水素など、全方面での協力が不可欠です。POSCOとプライメタルズ テクノロジーズが協力することで、最先端の技術的知見を開発および実証に活用することができます。」
競争力のあるグリーンスチールソリューション
POSCOは、HyREX技術により、水素を還元ガスに使用した直接還元鉄(DRI)を生産します。生産されたDRIはその後、電気製銑炉(Smelter)で溶かされます。シンターフィードを直接利用するHyREXは焼結やペレット化などの塊成工程を必要としないため、高いコスト競争力があります。
カーボンニュートラル
POSCOは2050年までのカーボンニュートラル達成を使命としており、その過程においてHyREXは非常に重要な役割を果たすことになります。同社は2030年まで水素を利用した溶銑生産の商用化のフィージビリティスタディを続けますが、その段階での重要な2つのステップは、HyREX実証プラントの設計と建設です。同社は既存の高炉を順次HyREXプラントに置き換えていくことを長期目標に据えています。
良好な協力関係
プライメタルズ テクノロジーとPOSCOの協力関係は長く、2007年には、POSCOは鉄鋼メーカーとしては初めてFINEXプラントの商用操業に成功しました。FINEXは両社が共同開発した、微粉鉱石と非粘結炭を直接利用する革新的な製鉄プロセスです。
プライプライメタルズ テクノロジーズEVP、Aashish Gupta氏談
「HyREXは、ペレットの使用が困難な多くの地域において、長期的かつ根本的な解決策となることが期待されています。新しいサクセスストーリーを共に創りましょう。」
左から
POSCO電気溶解・製鋼研究グループ長Jaehoon Park氏
POSCO製銑・製鋼生産技術グループ長Jinchan Bae氏
POSCO水素製鉄研究グループ長Myung Gyun Shin博士
POSCO低炭素プロセス研究開発センター長Kisoo Kim博士
当社製銑・製鋼責任者 Friedemann Plaul博士
当社EVP Aashish Gupta氏
当社韓国CEO Sukju Lee氏
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト: www.primetals.com.