• 最先端の機械技術と自動化技術を採用した完全線材圧延工場
• 個別駆動スタンドを備えた次世代型ノーツイストミル（NTM）
• ハイカーボンタイヤコード市場の厳しい公差要求に対応するトルコ初のモーガン リデューシング／サイジング圧延機（RSM）
• 「Process Expert」を搭載した包括的なレベル2自動化ソリューションによる生産性と安全性の向上
• ファーストコイル生産から最終検収証受領までわずか20日間

プライメタルズ テクノロジーズ（Primetals Technologies）は、トルコ、マルマラ エレリシ（Marmara Ereğlisi）にあるカプタン鉄鋼（Kaptan Demir Çelik カプタングループ傘下、英語では「Kaptan Iron & Stee」）向け線材圧延工場近代化プロジェクトの最終検収証（FAC）を受領しました。 炭素鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、冷間圧造鋼を加工処理する同工場の年間生産能力は65万トンとなりました。

この工事でカプタン鉄鋼は製品ポートフォリオを拡大し、コイル状鉄筋、微細粒鉄筋、溶接ワイヤなどの付加価値製品を国内外のエンジニアリングおよび自動車業界向けに提供することとなりました。 また、新設備で生産されるカプタン製品は世界市場でもトップクラスの品質を誇ります。

記録的短期間での稼働開始

試運転後、わすか21日間という 驚異的に短い期間で販売可能な製品が製造され、稼働が開始されました。 経験豊富なプロジェクトチームの働きと、カプタン鉄鋼と当社の緊密で効率のよい協力関係がこの記録的短期間での稼働開始につながりました。

2021年、カプタン鉄鋼は、当社の優れた技術とトルコ現地法人による行き届いた卓越したアフターサービスを評価して当社に工事を発注しました。

低エネルギーコストで安定した高品質

新設の線材圧延機により、カプタン鉄鋼の生産速度と仕上げ速度が全体的に向上しました。 最大毎時105トン、最高毎秒110メートルで圧延が行われます。 現在、直径4.5～26ミリメートルの高品質な炭素製品を生産しており、鉄筋のサイズ範囲も6～20ミリメートルに拡大されています 。

この新設圧延機はまた、リデューシング／サイジング圧延機（RSM）と個別駆動スタンドからなる次世代型モーガンノーツイストミル（NTM）を組み合わせた初のモデルであるということも特徴としています。 この構成は合金コストとエネルギーコストを削減しながら、高品質の最終製品の安定した生産を可能にします。 RSMはまた、ハイカーボンタイヤコード市場で要求される厳しい公差にも対応します。 高精度のモーガン ウォーターボックスとステルモアクーリングを使用した冶金的なインライン熱処理工程により、さらなる生産上の利点が得られます。

オペレーションの合理化

電気・オートメーションについては、メインおよび補助ドライブとモーター、ヒューマンマシンインターフェース（HMI）を備えたレベル1制御システム、レベル2 「Process Expert」、中央およびローカルオペレーターステーションを供給しました。

当社の最先端レベル1制御システムLRSは、線材工場の運転停止期間を最小限に抑え、迅速かつ容易な生産立上げを実現しました。 また、オペレーターはタブレット型モバイルコントロールパネル「Moby Panel」を使用して、点検、調整、その他のメンテナンス作業を安全に行うことができます。

自動化の範囲は、費用対効果の高いレベル2のプロセス自動化システムにも及んでいます。 当社が開発した「Long Rolling Process Expert」が生産管理を行います。 モジュールの追加により、 実際の生産データに基づいた材料追跡や品質管理に関する情報が得られます。 このシステムは、工場のパフォーマンスを評価し、生産プロセスを最適化する、シンプルなインターフェースを備えています。 これらのシステムが組み合わさって相互接続性を高め、より効果的なプラント管理を実現します。

当社の担当範囲には、操作部品、ガイド装置、スタンド準備用オフライン装置、メディアシステム、その他のコンポーネントのエンジニアリングサービス、建設と実装におけるアドバイザリーサービス、スタッフトレーニングが含まれていました。

100ヵ国以上に出荷

カプタン鉄鋼は1964年の圧延開始以来、現在もマルマラ エレリシ拠点で事業を拡大しています。 同社の製品は世界100ヵ国以上で使用されており、 この広範囲な展開により、欧州市場をリードする地位を得ています。

プライメタルズ テクノロジーズ製 10スタンド モーガンノーツイストミル（NTM）