ニュース&プレスリリース
ロンドン2024年1月 12日
オーストリア、フェストアルピーネ向け電気アーク炉を受注
- 年間溶鋼生産量160万トンのEAF Ultimateを受注
- 包括的な自動化システムが詳細なプロセス制御とカーボンフットプリントの算出を実現
- オーストリアにおけるグリーンスチール製造が大きく前進
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、フェストアルピーネ(voestalpine)のオーストリア、リンツ製鉄所向け電気アーク炉「EAF Ultimate(180トン)」を受注しました。稼働開始は2027年を予定しています。同社が野心的な脱炭素化プログラムの第一歩としてリンツとドナヴィッツの同社拠点に各1基導入する電気アーク炉のうち、リンツ向けの1基となり、同社のグリーンスチールプログラム 「greentec steel」で重要な役割を果たすこととなります。
最新世代の電気アーク炉製鋼プラント
当社の供給範囲は、EAF Ultimate設備機器一式、集塵システム、廃熱回収システム、電気グリッド安定装置、合金材料と添加物の原材料ハンドリング装置、レベル1およびレベル2の完全自動化、電源システム、プラントの効率と労働安全性を高める「LiquiRob」ロボットシステムです。
EAF Ultimateは、環境に優しい鉄鋼生産のための、業界をリードするソリューションを組み込んで設計されています。一例として熱回収システムは、他の生産ユニットで使用できるように廃熱の大部分を蒸気に変換します。
プライメタルズ テクノロジーズ 上流設備責任者Andreas Viehböck氏談
「フェストアルピーネとの緊密で長期にわたるパートナーシップを強化し、カーボンニュートラルをサポートできることを大変嬉しく思います。EAF Ultimateは、当社開発の最新世代電気製鋼プラントのひとつであり、原料配合の柔軟性、完全自動運転、高度な制御システム、高い環境効率を誇っており、フェストアルピーネの脱炭素鉄鋼生産への前進に貢献します。」
2022年8月に当社が発表した、ザルツギッターのSALCOSグリーンスチール移行プロジェクトへの参加といった提携や導入実績、また、高機能鋼種生産や最先端のオートメーション技術の専門知識が、当社がこの度、電気アーク炉と溶解設備を受注した主因です。
先端のオートメーションシステム
オートメーションには、エンジニアリングチームとオペレーションチームの制御環境を統合する最新世代のウェブベースDCSプロセス制御システムが含まれます。このシステムにより、直感的なシステム操作と、メンテナンス関連のクラス最高のサポートが保証されます。さらに、最新鋭のレベル2オートメーションシステムが、優れたプロセス制御と、電気製鋼プラントのカーボンフットプリントの計算を可能にします。
グローバルマーケットリーダー
リンツに本拠地を置き、グローバルに事業を展開する鉄鋼技術グループであるフェストアルピーネは、自動車、消費財、航空宇宙、石油・天然ガス、鉄道、工具、特殊分野など多くの産業で世界をリードしています。同社は世界の気候目標に全面的に取組んでおり、鉄鋼生産の脱炭素化に向けた明解な計画「greentec steel」を遂行しています。
EAF Ultimateは、自動化範囲拡大、生産性向上、オペレーターの安全性向上に貢献するさまざまな機能を備えています。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp