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ロンドン、2020年8月 27日
ウクライナの MMKI 社向け 1,700 mm 熱間圧延機改造工 事が稼働開始
- 大型エッジャー装備の粗圧延機、デスケーラ 2 基、コイルボックスの新設、仕上げ圧延機をアップ グレード
- オートメーションシステムがインダストリー4.0 対応の圧延を実現
- 年産能力が 136 万トンから 250 万トンに増大
- 製品鋼種と範囲が拡大
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、ウクライナの鉄鋼メーカーである PJSC マリウポリ・イリッチ製鉄所(PJSC Ilyich Iron and Steel Works of Mariupol、以下 MMKI 社)よ り、1,700 mm 熱間圧延機(HSM 1700)改造工事の最終検収書(FAC)を受領しました。HSM 1700 の 改造によって、製品構成と製品範囲の拡大、品質改善、生産性向上、ならびに生産コストの削減が実現 し、同社の競争力はさらに高まることになります。年産能力も 136 万トンから 250 万トンに増大する予 定です。また、最先端のオートメーションシステムによって、プラントはインダストリー4.0 にも対応 できるようになります。
当社の供給範囲は、基本および詳細エンジニアリングと熱間圧延機の主要コンポーネント、大型エッジ ャーを装備した可逆式粗圧延機とコイルボックスの新設、仕上げ圧延機のアップグレードで、コイルボ ックス用モーターと駆動装置、デスケーラのエリアの仕上げ圧延機ピンチロールに加えて粗・仕上げ圧 延機用レベル 1 およびレベル 2 オートメーションシステムも含まれていました。また、据付け指導と圧 延機試運転も担当しました。本プロジェクトは、メトインベスト社(Metinvest BV)と当社の長期にわ たる協力関係の中で、MMKI 社での連続鋳造機 4 号機の協同プロジェクトの成功に続く、重要なマイル ストーンとなりました。
改造された HSM 1700 は、2018 年に稼働を開始した当社製の新型連続鋳造機 4 号機で鋳造された厚さ 170~250 ミリメートルの大型スラブを処理し、板幅 900~1,600 ミリメートル、板厚 8.0~1.2 ミリメ ートルの熱延鋼板を生産することが可能で最大コイル重量も 15 トンから 27 トンに増大しました。
メトインベスト・グループの一員であるイリイッチ製鉄所は、ウクライナ最大級の製鉄所であり、パイ プライン、造船、圧力容器、建設などの業界に向けた厚鋼板や、熱延および冷延の鋼板コイルなど、 様々な用途に向けた炭素鋼、低合金鋼、合金鋼製の鋼板製品を幅広く生産しています。また、同社はウ クライナ最大の冷延亜鉛めっき薄板メーカーでもあります。
ウクライナのイリイッチ製鉄所の 1,700 mm 熱間圧延機(HSM 1700)。プライメタル ズ テクノロジーズによって改造工事が行われました(写真提供:メトインベスト社)。
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、 プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライ ゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野 を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社 で、従業員数は全世界で約 7,000 人です。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト: www.primetals.com.