ニュース&プレスリリース
ロンドン2015年11月 24日
Primetals Technologies は、フェーストアルピーネ社・ 米国コーパクリスティ工場向けのブリケットプラントを 受注
- 副生成物のダスト、スラッジ、ペレット片をリサイクル利用
- 年間 16 万トンの処理能力
- 本プラントにより HBI 生産用ぺレットの代替品生産
Primetals Technologies は、voestalpine(フェーストアルピーネ)社から、米国テキサス州コーパスク リスティ工場に納入するブリケット*1プラントを受注しました。このブリケットプラントは、副生成物 のダスト(鉄粉)およびスラッジ*2を完全にリサイクルする設備。現在、Primetals Technologies と Midrex Technologies*3両社は、現地に直接還元鉄*4工場を建設中で、製品となる HBI(ホットブリケッ トアイアン)*5の年間生産量は 200 万トン。今回受注したブリケットプラントは、ダスト、スラッジ、 ペレット*6片を原料として、HBI 生産用ペレットの代替品として使用されるブリケットを年間 16 万トン 生産するものです。運転開始は 2016 年 7 月の予定。
このブリケットプラントにより、直接還元鉄の生産過程で出る全ての副生成物が再利用されるため、資 源の節約がはかられます。Primetals Technologies は、プロセスノウハウの提供やプラントエンジニア リング、電気設備や自動化システムなどの機器の供給、そしてリサイクルプラントの試運転までを担当 します。一方 voestalpine 社は土木工事およびプラント据え付けを実施します。
Primetals Technologies と Midrex 両社は、コーパスクリスティ近郊に新設される voestalpine 社の直 接還元鉄工場建設に共同で取り組んでいます。両社は電気設備および機械設備の供給に加えて、据付指 導を実施。Midrex の直接還元鉄プラントは高品質な HBI を生産し、その品質レベルは最高品質のスクラ ップまたは溶銑からの生成品に匹敵します。この新工場は、環境に優しい HBI をオーストリアの voestalpine 社 Linz 製鉄所及び Donawitz 製鉄所へ安価で供給しますが、両製鉄所で使用される HBI は、 米国工場の生産量の半分に相当し、残りは市場で他社に長期供給契約ベースで販売される予定です。
コンピュータアニメーション画像: Primetals Technologies から voestalpine 社の直接還元鉄工場(米国テキサス州コーパ スクリスティ)に納入されるダスト及びスラッジのリサイクル処理用ブリケットプラン ト
* 1:圧縮してマクラ形に焼き固められた固形物
* 2:鉄鉱石を精錬する際に生じる酸化物
* 3:神戸製鋼所の米国子会社
* 4:天然ガスを使用して鉄鉱石を直接還元するプラント
* 5: 再酸化を起こさないように圧縮してマクラ形に焼き固めた還元鉄
* 6:粉鉱石を粒状に固めたもの
Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の合併により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世界 で約 9,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com