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Three LD (BOF) converters supplied by Primetals Technologies

ロンドン2016年10月 20日

Primetals Technologies が欧州 SSAB 社へ納入の LD(BOF)転炉最終号機(第3号炉)が運転開始

  • 最適化された転炉設計により生産性が大幅に向上
  • メンテナンスフリーの転炉サスペンションで耐用年数を延長
  • 新型転炉向けに再設計された上吹ランスとスラグストッパー(Vaicon※1) で鋼材品質を改善
  • 新たな耐火物仕様により、転炉の耐火物寿命を延長

 

Primetals Technologies が SSAB ヨーロッパ社(SSAB Europe Oy)のフィンランド・ラーヘ製鉄所向 けに納入した 3 基の LD(BOF)転炉の最終号機となる第 3 号機が運転を開始しました。初号機は 2015 年 10 月に、第 2 号機は 2016 年 5 月にそれぞれ運転開始しています。

 

当社は、出鋼重量が各 125 トンの既設転炉 3 基を、底部撹拌装置を装備し、炉底部分が取り外し可能な 新型転炉に置換してきました。この新型転炉の設置面積は既設転炉とほぼ同じですが、転炉形状の最適 化によって処理容量増大を実現しています。

 

転炉には、その新型形状に合わせて先端を再設計した上吹ランス、底部撹拌機構、出鋼時のスラグ流出 を最小限に抑制するスラグストッパー(Vaicon)などが装備されており、吹き付けプロセスの改善と生 成される鋼材の冶金的品質向上を実現させています。

 

さらに、メンテナンスフリーのサスペンションシステム(Vaicon Link 2.0※2) を転炉支持構造として 採用することにより、熱変形による応力を最小限に抑えるとともに耐用年数を延長し、一方で新たなコ ンセプトに基づく耐火物を導入することで転炉内壁の長寿命化も実現しました。

 

当社は、転炉の炉体及び付属システム、トラニオンリング、サスペンションシステム(Vaicon Link 2.0) のエンジニアリング及び供給に加えて、事前組み立て、据付、および試運転の指導・管理も担当しまし た。

 

SSAB Europe 社が所属する SSAB グループは、AHSS や焼入れ焼戻し鋼(QT 鋼)、帯鋼、鋼板、管製 品、さらには建材用鋼材を生産する大手鉄鋼メーカーです。同グループの年間鉄鋼生産能力は 880 万ト ンに上り、スウェーデン、フィンランド、米国に生産プラントを保有しており、今回転炉を納入したラ ーヘ製鉄所の製鉄一貫ラインは、北欧諸国の同種ラインでは最大の生産能力となっています。

 

※1 Vaicon スラグストッパー:炉底に設けられた出鋼孔(タップホール)の閉塞機構(ストッパー)で、 溶鋼を排出する際に、出鋼終了間際のスラグ混入防止用のスラグセンサーを備えた当社 独自の機構。
※2 Vaicon Link 2.0 サスペンションシステム:トラニオンリングと炉体を固定している H 型のリンク。 溶接の必要性がなく、組み立てが簡単で、トラニオンリングの裏側に装着されるため、 耐用年数も延長。特許を取得したリンクの配置によって負荷を均一にすることで、熱に よる変形や膨張を防ぎ、完璧なサスペンションと柔軟性を両立。また、最小のスペース での転炉の回転動作を可能にします。なお耐用期間中はメンテナンスフリーです。

 

Primetals Technologies が SSAB ヨーロッパ社のフィンランド・ラー ヘ製鉄所向けに納入した LD(BOF)転炉

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世 界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com