ニュース&プレスリリース
ロンドン、2021年4月 01日
HBISセルビアの転炉近代化工事が完工
- 炉体容量増大により工程を最適化
- メンテンスフリーの炉体サスペンションシステム(Vaicon Link 2.0)、傾動装置、炉底攪拌システム、スラグダーツマシン、スラグ飛散テクノロジー、自動化システムを新しく装備
- パンデミックによる諸制限にも関わらず計画通りプロジェクトを完工
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、HBIS グループ・セルビア鋼鉄(HBIS Group Serbia Serbia Iron & Steel LLC、以下HBIS セルビア)のスメデレヴォ生産拠点の転炉2号機近代化工事について仮検収書(PAC)を受領しました。本プロジェクトの目的は工程の最適化と生産量の増加で、炉体容量増(トン当たり0.9m3)や炉底攪拌システムを含む一連の方法によって達成されました。炉体の主だった外形寸法に変更がないため、隣接する機器とのインターフェースも変更なく使用されています。炉台の改造といった基礎工事も不要でした。新しい転炉の出鋼量は105トンで、メンテンスフリーの炉体サスペンションシステム(Vaicon Link 2.0)、傾動装置、炉底攪拌システム、スラグダーツマシン、スラグ飛散テクノロジー、自動化システムが新しく装備されています。
パンデミックによる諸制限にも関わらず、プラント機器の納入、据付、調整及びパフォーマンステストは予定期間内ですべて完了しました。コミッショニング24時間で21回以上の出鋼、契約上の出鋼回数100回は6日間で達成され、HBIS セルビアより仮検収書(PAC)を受領しました。
当社は新しい転炉2号機のエンジニアリングに加え、炉体容量を最適量に拡大する工事を担当しました。基礎の改造をすることのないよう、サポートベアリングのクリアランスはそのまま維持しました。供給範囲は炉底の取り外しが可能な新炉体、トラニオンリング、炉体サスペンションシステム(Vaicon Link 2.0)、カバー付きサポートベアリング、空圧式非常用駆動装置、炉底攪拌システム、スラグダーツマシン、スラグ飛散テクノロジーの設置、電気機器、新傾動装置と合金材添加システムや搬送台車等の既存設備のレベル1自動化でした。コンサルティングと据付工事は地元のセルビア企業と協力して実施しました。
HBIS セルビアは熱間・冷間圧延製品、ブリキ板を生産する東欧の鉄鋼メーカーで、スメデレヴォ近くのラディナックとシャバツにも工場があります。スメデレヴォでは高炉2基による製銑、転炉3基による製鋼に続き連続鋳造を行います。プロセス設備としては、熱間圧延機、冷間圧延機、焼鈍・焼戻しのラインを備えています。
HBIS セルビア、スメデレヴォで更新された転炉2号機
プライメタルズテクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp.