ニュース&プレスリリース
ロンドン2015年6月 09日
Baosteel Zhanjiang(宝鋼湛江鋼鉄)より Mulpic 急冷システムを受注
- 高速冷却と高精度な冷却制御により、平坦度不良を削減
- 冷却ライン全体でダイレクトクエンチおよび加速冷却モードそれぞれにヘッダー制御を初装備
Primetals Technologies は、中国の鉄鋼メーカーである Baosteel Zhanjiang(宝鋼 湛江鋼鉄) より新 型 Mulpic(Multi-Purpose Interrupted Cooling)※1システムを受注しました。この急冷システムは、 現在上海から広東省湛江市に移転中の同社の厚板圧延工場に設置され、2016 年 3 月に稼働開始を予定し ています。Mulpic システムは、より優れた冷却速度と高精度な冷却制御を実現し、厚板の冶金的性質を 均一にして平坦度の不良を削減します。
1998 年 11 月に設立された Baosteel Group Corporation(宝鋼集団)は、世界最大級の鉄鋼コングロマ リットです。同社の 2013 年の年間粗鋼生産量は約 4,400 万トンに達し、中国国内のみならず国際市場 向けにも高品質の製品を生産しています。宝鋼湛江鋼鉄は 2012 年にそのグループ会社として設立され ました。
同社が発注した Mulpic システムは、これまで供給されたシステムの中で最先端のもので、最新の Mulpic 制御ソフトウェアと Primetals Technologies が開発した最先端のフロー制御バルブを採用して います。このシステムは、冷却機全体で作動するダイレクトクエンチ (DQ)※2 と加速冷却(ACC)の両モ ードそれぞれにヘッダー制御を装備した最初の Mulpic でもあります。既存の加速冷却システムでは、 工場移転後の将来的な要求性能を達成できないため、新型 Mulpic システムに置換され、冷却速度の増 加とより高精度な冷却制御を実現します。
Primetals Technologies は、新型 Mulpic システムの機械、電気およびオートメーション全体を供給し ます。投入される先進的アクチュエータは、この機械の核心部分であり、厚板の長手方向と幅方向で均 一な性質を確保し、後工程処理を最小に抑えます。
今回の受注により、Mulpic システムの優れた冷却技術としての地位はさらに強まり、2001 年以来世界 中で設置されてきた Mulpic システムの数は 22 基に達しました。
※ 1 MULPIC は、Centre de Recherches Metallurgiques ASBL の登録商標です
※ 2 ダイレクトクエンチ(Direct Quenching)鋼の表面を硬化させるために、炭素を浸み込ませるプロ セス(浸炭)に続いて、再加熱し焼入れを行うが、工程簡略化と省エネルギーのために浸炭と焼入 れを同時に行う処理方法。浸炭直接焼入れ。
Primetals Technologies 製の Mulpic(Multi-Purpose Interrupted Cooling)システム
Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設 全般の、世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューショ ンを含めた技術、製品、サービスの一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の 圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加して いる三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の合併により発足しました。出 資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世界で約 9,000 人。詳しくは、以下の URL よ り当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com