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ロンドン2024年10月 03日

現代製鉄向け生産向上と炭素排出削減のための高炉ガス注入研究を受注

  • 高炉からの炭素排出を最小限に抑える最適な技術を選定
  • 生産と製銑効率を最大化する最適なルートを特定
  • 操業コスト改善と溶銑のトン当たりコスト削減の可能性

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、韓国、唐津にある現代製鉄向け高炉ガス注入研究を受注しました。 この研究は2つのフェーズで実施されます。 

フェーズ1では、羽口から水素を含むガスを炉に注入することが生産の安定性、歩留り、および排出削減に与える影響を評価するプロセス性能研究に焦点を当てます。 また、「シーケンスインパルスプロセス (Sequence Impulse Process: SIP)」技術の炉への影響も調査します。 SIP技術は、各羽口に事前に決められた順序で高圧酸素パルスを送ることで衝撃波が高炉のレースウェイの奥まで入り込み、蓄積された微細なチャーを燃焼させ、コークスの透過性を改善します。 このプロセスでガス利用率と排湯性が向上します。

フェーズ2では、適用する各技術の設備機器を工場内に設置する物理的レイアウトオプション、必要な配管、関連する資本コストを探ります。 

グリーン転換を支援

研究結果は、現代製鉄唐津工場にある高炉3基の最も環境に優しい運転方法を決定する指針となります。 この研究は、現代製鉄の綿密な行動計画の一部であり、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標への長期的な技術ロードマップ開発に役立てられます。 従来の炭素燃料の一部を代替ガス注入に置き換えることで、現代製鉄は高炉からのCO2排出削減を目指しています。 結果として、工場の環境評価向上、操業コスト削減、溶銑のトン当たりコスト低減、炉の生産量最大化が期待されます。

長期的なパートナーシップ

プライメタルズ テクノロジーズと現代製鉄が高炉技術で協力するのは本件が初めてですが、両社は長年にわたるパートナーシップを築いています。 2024年初頭、当社は現代製鉄向けに生産性を向上させる厚板圧延機を受注しました。 その前にも、熱間圧延機2基のダウンコイラーに「エコスライドディスク(Eco Slide Disc)」を導入し、メンテナンスコストを大幅に削減しました。 両社はまた、大型棒鋼圧延機と小型棒鋼・線材圧延機の設計、据付、試運転でも協力し、2019年に完工、当社は最終検収証(FAC)を受け取りました。その際には、ブルーム連続鋳造機についても同様の工事を行いました。

世界的な鉄鋼メーカー

現代製鉄は世界有数の鉄鋼企業であり、高炉と電気炉をともに備えています。 1953年に韓国初の製鉄所として設立され、電気炉事業と並行して高炉事業を拡大することで安定して成功を収めてきました。 業界をリードする製品ポートフォリオには、自動車、造船、海洋構造物、鉄道、建設などの要求の厳しい分野に対応する鋼板、薄板、構造用鋼、コイル、鋳鋼製品、H形鋼があります。
 

プライメタルズ テクノロジーズは、現代製鉄唐津工場の高炉に焦点を当てた研究を実施します。 (画像: 高炉の羽口プラットフォーム) 


プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologiesは本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp