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ロンドン2017年8月 10日
台湾の CSC よりスラブ連続鋳造機の近代化を受注
- 鋳型モールドおよび関連設備を完全に近代化
- 生産サイズの柔軟な変更、製品品質の向上、ブレークアウトの最小化を実現する技術パッケージ
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies, Limited)は、台湾の鉄鋼メーカーであるチ ャイナスチール(China Steel Corporation、CSC)より同社高雄製鉄所向けに、スラブ連続鋳造機 6 号 機(S6)の近代化工事を受注しました。近代化した連鋳機は、2018 年中頃に稼働を開始予定です。
CSC は台湾を代表する薄鋼板製造メーカーで、年産能力およそ 990 万トンのうち約 2/3 は台湾国内向け、 残りは輸出向けに出荷しており、高雄市の同社製鉄所は、転炉工場2棟に 7 基の 2 ストランド(条)式 スラブ鋳造機と、3 基の 4 ストランド式ブルーム鋳造機を保有しています。このうちスラブ鋳造機は主 に炭素鋼および低合金鋼を生産していますが、 2005 年には、4 号機(S4)及び 5 号機(S5)をプライ メタルズ テクノロジーズが近代化していました。
今回の近代化工事の対象となるスラブ連鋳機 6 号機は 1996 年に稼働を開始していたもので、2 ストラ ンド式でストレート形状の鋳型を装備し、湾曲半径は約 9 メートル、凝固完了長さは約 44.7 メートル です。厚さ 250 ミリメートル、幅 750~1,880 ミリメートルのスラブが生産可能で、極低炭素鋼、低炭 素鋼、包晶鋼、低合金高張力(HSLA)鋼、マイクロアロイ鋼、低合金鋼および鋼管用鋼などの鋼種に 対応しています。
本プロジェクトでは、スラブサイズの柔軟な変更と製品品質の向上、ブレークアウト(溶鋼の湯もれ) の最小化を目的として、旧式設備や不要設備の置換と鋳型モールドの近代化、実証済みの技術パッケー ジ導入を行いますが、拡張機能の追加も可能となります。
今回の近代化では、鋳造の最中であっても正確にスラブ幅の変更が可能な油圧式幅調節機構 「DynaWidth(ダイナウィズス)」、ブレークアウトを最小限とするブレークアウト防止・モールド監 視システムである「Mold Expert(モールドエキスパート)」、そして鋳造製品の表面品質を最高レベル に引き上げるために、新方式のフレームタイプオシレータを採用して鋳造中でも柔軟に制御可能な油圧 式モールドオシレータ「DynaFlex(ダイナフレックス)」の3つの技術パッケージを新たに装備します。
プライメタルズ テクノロジーズは、主要機器及びシステムの設計と納入、建設及び試運転のサポートを 担当します。一方で、モールド部品とダイナフレックス用となる新方式のフレームタイプオシレータは、 CSC の子会社である台湾のチャイナスチールマシナリー(China Steel Machinery Corporation、CSMC) が製造します。
台湾の鉄鋼メーカーCSC 高雄製鉄所のスラブ連鋳機。プライメタルズ テクノロジーズ は同製鉄所のスラブ連鋳機 6 号機の近代化を受注。
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリン グやプラント建設全般の、世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューショ ンを含めた技術、製品、サービスの一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューショ ンをお届けします。当社は三菱重工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメン ス・グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。従業員数は全世界で約 7,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト: www.primetals.com