ニュース&プレスリリース
ロンドン2023年6月 22日
中国の新設ステンレス工場で優れた性能を発揮
- 中国合弁会社より、アルゴン酸素脱炭(AOD)転炉2基、脱珪(DeSi)転炉2基、
連鋳機2基、プロセス最適化システムについて最終検収証(FAC)を受領
- 出鋼間隔を保証値より短縮
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国の鉄鋼メーカー、太原鉄鋼集団有限公司(Taiyuan Iron and Steel Group Co. 以下、TISCO)と山東鑫海工業(Shandong Xinhai Industry)の合弁会社より、中国山東省臨沂市のステンレス工場向け溶解工場と連鋳機を組み合わせた大規模な設備の最終検収証(FAC)を受領しました。
優れた成果
すべての設備が順調に導入され、お客様の期待を上回る性能を発揮しています。一例として出鋼間隔は、中間スラグ除去工程を含めて常時、89分未満となっています。これはAOD転炉内の原料蓄積が高い場合において、特に注目すべき成果です。
プロセス最適化システムも大きな成果を上げています。性能保証値である、-10〜+15℃の温度範囲で85パーセントは、稼働開始時にすでに達成されており、現在では、ほぼ100パーセントとなっています。さらに、プラントの稼働率は、性能試験段階ですでに99パーセントを超えていました。
リーディングサプライヤー
この大型プロジェクトにおいて、当社は主要設備である転炉計4基(AOD転炉2基およびAOD法とDeSiプロセス- AOD転炉に送られる前に溶融物を脱珪する- のどちらにも使用できる転炉2基)、連鋳機2基、プロセス制御システムであるAODコントローラー、プロセス最適化システムであるAODオプティマイザーを納入しました。これらの転炉は、最速で炉体を交換するためのVaicon Quick炉体サスペンションシステムを採用しています。
当社がAOD設備のリーディングカンパニーであることが、本プロジェクトのサプライヤーとして選ばれた主な要因のひとつでした。当社のポートフォリオには、中間スラグ除去などの特殊工程や、AOD工程に特化したプロセス最適化システムもラインナップしています。さらに、中国での大規模なステンレス鋼製造プロジェクトなど、当社の豊富な実績も、お客さまにとって重要な要素でした。
1988年以来、当社はTISCOに連鋳機8基を納入しており、これまでに合計24件の鋳造プロジェクトを同社より受注しています。臨沂市にあるステンレス鋼連鋳機2基の年産能力はそれぞれ90万トンと120万トン、最大板幅は1,600ミリメートルと2,100ミリメートル、湾曲半径は9メートルです。
ジョイントベンチャー
TISCOは、中国宝武鋼鉄集団の子会社で、1934年に設立されました。極幅広、極厚、極薄のストリップチューブや電気自動車用の高品質電磁鋼など、特殊鋼の開発に力を入れています。
山東鑫海工業は、臨沂市に拠点を置き、金属製品の加工、製造、販売を行っています。製品には、めっき合金、高ニッケル合金、マンガン合金などがあります。
主要事項 プライメタルズテクノロジーズが納入する溶解工場と連鋳設備
- AOD転炉2基、AOD/DeSi転炉2基
- 炉体サスペンションシステム
- トラニオンリング
- ペデスタルおよびメインベアリング
- 傾動装置
- トップランス装置、プロセスバルブステーション
- 炉体交換車
- プロセス制御システム「AODコントローラー」
- プロセス最適化システム 「AODオプティマイザー」
- 連鋳機2基
プライメタルズテクノロジーは、TISCOと山東鑫海工業が運営する工場に導入したステンレス鋼設備について最終検収証を受領
プライメタルズ テクノロジーは、中国臨沂市のプラントに連鋳機2基を納入
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp