ニュース&プレスリリース
ロンドン2022年9月 06日
メキシコの鉄鋼メーカー向けツインレードル炉を受注
- プラント全体の生産能力を増強
- プラント内の小規模な改修で導入可能
- 運転開始は2023年7月を予定
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、メキシコの鉄鋼メーカーTA 2000 S.A. de C.V. (以下、TYASA)の、メキシコ南東部に位置するイスタクソキトラン(Ixtaczoquitlán)製鉄所向けツインレードル炉を受注しました。TYASAは数年前、同製鉄所でのコイル生産のためにキャストリップ(CASTRIP)プラントを増設しましたが、その結果、製鋼工場の二次冶金工程をさらに増強することが必要となりました。今回、ツインレードル炉を追設することでこの問題を解決し、製鉄所のパフォーマンスを向上させることができます。
運転停止時間の最小化
この100トン型ツインレードル炉は、既存の除塵・水処理設備にわずかな変更を加えるだけで組み込むことができるため、運転停止時間が最小限に抑えられ、据付による生産への影響は最小限になります。
当社は、このツインレードル炉のためにテーラーメイドのソリューションを開発しました。将来的にツイン真空脱ガス装置を導入することを想定したもので、同じレールと同じ車両を使用し、近接しての稼働を予定しています。また、製鋼工場のスペースが限られているため、独自の設計が必要でした。
オペレーターの安全を向上
当社は同製鉄所全体にわたり、自動攪拌ガスカップリングを納入します。この新装置は、オペレーターが手動による攪拌用ガスの接続をする現在のプロセスにとって代わるもので、製鋼工場の安全性が向上します。自動カップリングは、既存の出鋼車、新設および既設のツインレードル炉の取鍋車、真空脱ガス装置、および既存の取鍋に導入されます。
また、レベル1およびレベル2の自動化システム、およびm.connectライセンスも供給し、ツインレードル炉を既存のm.connectシステムに統合します。
長年にわたるコラボレーション
TYASAは同族経営の会社で、約2,400人の従業員を擁し、特殊鋼、平鋼、塗装鋼、建設産業用鋼を生産しています。当社は長年にわたり、TYASAとプロジェクトを成功させてきました。同社は、鋼板製品市場への参入を目指し、2014年に生産ラインを追設しました。それ以来、当社はEAF Quantum炉、ツインレードル炉、ツイン真空脱ガス装置、連続鋳造機からなるミニミル一式と、リバース式冷間圧延機を納入しています。
当社も参加するコンソーシアムは、TYASA向けCASTRIP生産ラインも受注しています。また、CASTRIP生産ラインによる鋼板を処理するため、2018年に当社は、亜鉛メッキ・塗装連続ラインを受注しました。
メキシコの鉄鋼メーカーTYASAに納入されるプライプライメタルズ テクノロジーズ製ツインレードル炉
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト: www.primetals.com.