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ロンドン2023年6月 07日

ゲルダウ向けに独自の電源システムを受注

  • ゲルダウのピーターズバーグ工場向けに北米初の電気炉用69kV STATCOMを受注
  • STATCOMの導入により受電端前後の工場内送電網の安定化を実現
  • 今回受注の電源システムにより、電気炉での今後の生産量拡大に対応

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、米国バージニア州にあるゲルダウの

ピーターズバーグ工場向けに、同工場の交流式電気炉(AC EAF)の運転を支援する69kV自励式無効電力補償装置(STATCOM)を受注しました。北米の製鉄所に導入されるSTATCOMとしては最大規模となります。

送電網の安定化

製鉄所では、電気アーク炉(EAF)による無効電力の変動や非対称な負荷といった大きな電気負荷の変動が、受配電システムに悪影響をおよぼすことがあります。STATCOMは、工場の配電インフラと電力会社の電力系統との受電端で無効電流を供給または吸収してフリッカーを軽減します。絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)モジュールを搭載した69kVのSTATCOMは、サイリスタ制御リアクターを備えた従来の静止型無効電力補償装置(SVC)では実現できない、ダイナミックで高速な応答を実現します。

高度な技術の実現に向けて

2022年、当社は、ゲルダウのピーターズバーグ工場のチームと共同で69kV STATCOMの概念設計を行い、現在および将来の条件下でのAC EAFの運転をモデル化しました。ピーターズバーグ工場より本プロジェクトの概念設計の承認を得て、間もなく着工します。工事期間は最長27カ月の予定です。

ゲルダウの当社に対する厚い信頼が本件の受注につながりました。当社はこのような高度な技術の実現に必要なAC EAFと送電網を含む電力システム全般に関する深い知識を有しており、他社の追随を許しません。

ゲルダウピーターズバーグ工場向けSTATCOMの主要な仕様

製鉄所で使用されるSTATCOMの多くは、13.8kVまたは34kVの直列接続電圧を供給します。当社のこのSTATCOMが供給する電圧は69kVであり、以下が可能となります。

  • 既設プラントと69-kV主変圧器の連続的な運転を確保
  • 二重化されたダイナミックな無効電力補償をサポート
  • 電力会社の送電網に影響を与えることなく、AC EAFの生産量を維持

プライメタルズ テクノロジーズは、米国バージニア州ピーターズバーグにあるゲルダウの工場に、業界初となる69kVの自励式無効電力補償装置(STATCOM)を納入します。(写真は、ゲルダウの米国ジョージア州カータースビルにある工場に最近納入した34.5kVのSTATCOM)

プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologiesは本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp