ニュース&プレスリリース
ロンドン2020年3月 02日
インド国営製鉄会社 SAIL のルールケラー製鉄所向け熱 間圧延設備がファーストコイルを生産
- 熱延鋼板の年間生産能力は 300 万トン
- 自動車用および API 規格の高品質な鋼板を生産
- ペアクロスミル技術により、平坦度と断面形状を最適に制御
- 迅速な稼働開始を実現
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)がインド国営製鉄会社 SAIL(以下、SAIL) のルールケラー製鉄所向けに納入した年間生産能力 300 万トンの熱間圧延設備が、2020 年 1 月 31 日、 無事ファーストコイルを生産しました。この熱間圧延設備では、自動車産業向けや API 規格の高品質な 鋼板の生産が可能であり、ペアクロスミル技術の装備により、平坦度と断面形状を最適に制御します。 ホットトライアルの開始からわずか 2 日でファーストコイルが生産されました。
SAIL はインド政府が過半の株式を保有する国営鉄鋼会社で、年間粗鋼生産量を 1,400 万トンから 2,400 万トンに引き上げるという大規模な拡張計画を進めています。インド初の一貫製鋼所として 1955 年に 設立されたルールケラー製鉄所では、今後その生産能力を現在の 560 万トンから 1,080 万トンへ引き上 げていく予定です。
プロジェクトでは、三菱商事(MC)とインドのラーセン&トゥブロ社(Larsen & Toubro Limited:L&T) からなるコンソーシアムが主契約者となり、MC がコンソーシアムのリーダーとしてプロジェクト全体 を管理し、L&T が土木建築と現地調達を担当しました。当社は、メインの技術サプライヤーとして、加 熱炉、粗圧延機 1 基、仕上げ圧延機 7 基、ダウンコイラー2 基、ロールショップシステムや付帯設備な どを含め、熱間圧延ラインの設計とエンジニアリング、ならびに主要機械設備の製作を担当しました。 また、日立製作所が電気設備と自動化システムの設計、エンジニアリング、および製作を担当しました。
このインド最大規模の熱間圧延設備では、板厚 1.2~25.4 ミリメートル、板幅 725~2,150 ミリメート ルのコイルを生産することが可能です。最大コイル重量は 35 トンになります。製品構成は、建設業界 向けの普通炭素鋼から、低炭素鋼や高炭素鋼、LPG 圧力容器用の高強度鋼、X100 級を含む API 規格鋼、 自動車業界の厳しい要件を満たす高級鋼まで多岐に渡ります。
仕上げ圧延機の 4 基には、ペアクロスミル技術が装備されており、ロール間隙の最適調整によって鋼板 の断面形状の微調整が可能になっています。ワークロールとバックアップロールを斜めにクロスさせる ことにより、ロール同士の間隔が適正に制御され、従来型の 4Hi 圧延機に比べて、板厚が不均一となる 板クラウンをより均一に改善します。
2020 年 1 月 31 日、インド国営製鉄会社 SAIL のルールケラー製鉄所 でファーストコイルの生産が行われました。
プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、 プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライ ゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野 を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社 で、従業員数は全世界で約 7,000 人です。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト: www.primetals.com.