ニュース&プレスリリース

ロンドン2025年3月 27日
JSL向け AOD転炉・取鍋炉・ステンレス連続鋳造機新設工事完工
- AOD転炉、取鍋炉、連続鋳造機を備えた新生産ライン
- ジンダル ステンレスは生産能力の大幅増強を見込む
- 高度な自動化システムにより、製品品質の向上と工程効率の最適化に貢献
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、ステンレス鋼メーカーのジンダル ステンレス(Jindal Stainless Ltd.: JSL)向けにインド、オデッサ州ジャジプールに新設したステンレス鋼生産ラインの最終検収証(FAC)を受領しました。 新たに設置された設備は、150トンのアルゴン-酸素脱炭(AOD)転炉、150トンの取鍋炉、1ストランド連続鋳造機、包括的な自動化ソリューションで構成されており、 JSLの生産能力は年間約100万トン増加します。
効率的な炉体交換
AOD転炉は、上吹きランス、交換可能な転炉、プロセスガス混合ステーションを備えています。 プロセスを最適化する設計により、プロセスガスと還元ガスの消費を最小限に抑えながら、装入から出鋼まで約1時間という短いサイクルタイムを実現しています。 また、Vaiconクイックベッセルサスペンションシステムにより、迅速な炉体交換が可能です。Vaiconドライブダンパーは振動を低減し、機器の寿命を延ばします。 さらに、カウンタークロスフロー冷却システムを備えた一次除塵システムは、コンパクトなスペースで高い除塵効率を発揮します。
プロセス最適化システムである「AODオプティマイザー」と「LFオプティマイザー」は、高度な冶金モデルを統合し、プロセス制御を強化、精度を向上させ、消費量を削減します。 JSLは、ジャジプールのNo.1 AODにおけるレベル2オートメーションの近代化でプライメタルズ テクノロジーズと協力した実績があり、その性能に高い期待を寄せていました。 納入された設備と自動化ソリューションは、主要な操業要件を見事に満たしています。
最先端の連続鋳造機自動化システム
プライメタルズ テクノロジーズは、200、300、400シリーズのステンレス鋼を処理する1ストランド連続鋳造機も納入しました。 自動適応型バルジング補正機能を備えたモールドレベル制御システム「LevCon」や、鋳造プロセス全体の生産計画およびデータ記録を支援する「レベル2 CCオプティマイザーシステム」など、最新の自動化システムを搭載しています。
その他のエキスパートシステムもプロセス自動化のセットアップに組み込まれています。 「モールドエキスパートシステム」は鋳造プロセスを分析しながら、キャスターのモールドでのブレークアウトを検出し、防止します。 「イールドエキスパートシステム」は、切断長とストランドの調整を最適化し、生産量を最大化します。 この連続鋳造機は、幅850~1,680ミリメートル、厚さ160~220ミリメートルのスラブを生産します。 さらに、JSLのジャジプール工場にある既存の炭素鋼用キャスターと設計が一致しており、メンテナンスおよびスペアパーツの管理が効率的に行えます。
ステンレス鋼のトップメーカー
1970年にOm Prakash Jindal氏が設立したJSLは、年間生産能力が300万トンを超えるインド有数のステンレス鋼メーカーです。 同社はインド国内外で複数のステンレス鋼生産および加工工場を運営しており、 ステンレス鋼スラブ、ブルーム、コイル、プレート、シート、精密ストリップ、線材、鉄筋、ブレード鋼、コインブランクなどの多様な製品を供給しています。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp