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Arvedi ESP plant in operation

ロンドン2019年11月 05日

中国河北省の鉄鋼メーカーより Arvedi ESP ラインを受 注

  • 連続鋳造圧延一貫プラントによる高品質な極薄鋼板の生産で新たな市場分野に参入
  • 最小板厚 0.7 ミリの鋼板を生産可能
  • 従来の鋳造と圧延の個別プロセスと比較して、エネルギー消費と関連コストを最大 45%低減

 

プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国河北省の鉄鋼メーカーから Arvedi ESP(エンドレスストリップ生産)ラインを受注しました。この連続鋳造圧延一貫生産設備は、現在建 設中の、LD 転炉(BOF)1基を備えた新設製鉄所に納入されます。Arvedi ESP ラインの生産可能な板 厚は最小 0.7 ミリで、同鉄鋼メーカーは高品質な極薄鋼板の生産が可能となり、新たな市場セグメント に参入できます。従来型の鋳造と圧延が分離したプロセスと比較すると、エネルギー消費と関連コスト が最大 45%低減するだけでなく、同時に CO2 と NOx の排出量も大幅に削減され、環境への影響も最小 限にとどまります。本プラントの操業開始は 2021 年を予定しています。

 

中国河北省に拠点を置くこの鉄鋼メーカーは、一貫製鉄、包括的な天然ガスの開発と利用、不動産開発、 人材開発、先進的なロジスティクスを一手に手掛ける総合企業です。一貫製鉄所を中国 2 ヶ所の省、市 で操業しており、年間生産量は 600 万トンを超えます。Arvedi ESP プラントの導入によって、同社は 高品質な薄板製品が生産できるようになり、中国国内および国外向けの非常に有望な高級製品市場に参 入可能となります。本プラントの長さは 180 メートルで、従来の鋳造と圧延が分離した設備と比較して 相当コンパクトでありながら、最大板幅 1,600 ミリメートル、最小板厚 0.7 ミリメートルの高品質な極 薄熱延鋼板を生産できる設計です。生産する対象鋼種として、炭素鋼板、低合金高張力(HSLA)鋼板、 および二層鋼板が予定されています。

 

当社は、Arvedi ESP プラントのエンジニアリングを担当するほか、機械設備、機器制御システム、技術 パッケージ、オートメーションシステムを納入します。ラインはすべて、完全に統合されたベーシック (レベル 1)及びプロセス(レベル 2)の各オートメーションで制御され、これによりすべての鋳造圧 延操作が制御されます。

 

Arvedi ESP プロセスでは、鋳造圧延直結プラントによる連続生産プロセスで、溶鋼から熱延コイルが直 接生産されます。ラインでは、まず薄ストランドを用いた鋳造が行われ、続いて鋳造機に直結した 3 ス タンドの高圧下圧延機で 10~20 ミリの中間厚まで圧延されます。この中間圧延材は誘導加熱炉で再加 熱された後、5 スタンドの仕上圧延機で目標板厚まで圧延され、ラミナーフローによるストリップ冷却 が行われます。その後鋼板は高速シャーによって切断され、最大重量 32 トンのコイルとして巻き取ら れます。Arvedi ESP プラントでは幅広い鋼種の鋼板を自由に生産することが可能です。

 

Arvedi ESP ラインのエンドレスストリップ生産では、圧延スタンドへの通板を何度も繰りかえす必要が 無く、最小板厚 0.7 ミリの極薄鋼板を製造することが可能です。生産された圧延鋼板の寸法は全長にわ たって許容値内に完全に納まっており、同時に、エンドレス生産によって鋼の微細構造、粒度、降伏強 さや引張強さの均一性も確保されます。生産される鋼板は常に張力を受けているため、板厚が 1.2 ミリ より薄い極薄鋼板の生産比率が 50%以上の場合でも、不良品の発生率は 0.1%未満となります。

操業中の Arvedi ESP プラント

プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp